2009年3月25日水曜日

イジー・バルタ講演

武蔵野美術大学の公開講座でイジーバルタが来日して講演するというので応募。
応募者多数の為、250人の募集枠を450人に拡大してもほぼ満杯。生でイジー・バルタを見る機会なんて滅多にないからと駆けつけた人が多かったようです。参加者は北は北海道、南は沖縄まで!ご苦労様です。

前半の上映二作は都合で出席できず。
後半のゴーレムのパイロット版とこの夏公開の”屋根裏のポムネンカ”の一部の上映を含めた講義に質疑応答と合わせて一時間の予定を大幅にオーバーする二時間近い講義に満足。

講義内容は主に現在の作品制作をとりまく状況など。
巨匠と呼ばれる人でもお金の無さに苦労しているというのが身につまされるお話でした。社会主義で検閲があるけど国からお金の出る環境と民主主義になり自由に作れるけど助成金などがなくなった今の環境。どちらが幸せなのでしょうかね。
チェコの人形アニメはその検閲の厳しさの産物でもあるわけだし。

この監督がホントに撮りたいのはすっかり制作が止まっている”ゴーレム”であり、これも90分の長編だけどわずか7分しか撮れてないらしい。パイロット版となる7分バージョンはそれはちょっと見ただけでもそれはすさまじい手間暇が掛かっている事がわかる。元絵(写真だったかな)から粘土のレリーフを作ってそれを加工して撮影してと。
その資金稼ぎの為に”ちょっと一般受けしそうなの作って金稼ぐか(意訳)”の意味で子供向けの”屋根裏のポムネンカ”を作ったそうな。そういう事情ってのはどこでも一緒ですね。
著名であっても台所事情は別問題なのです。

講義自体は無料で配付された資料もかなり充実。”いいんすか、これただで貰って?”な感じで大満足でありました。

屋根裏のポムネンカ
https://a-a-agallery.org/intheattic/

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